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⑥多言語レッスンは異文化コミュニケーションです。(海苔)

 韓国語レッスンで、面白い経験をしたことがあります。どの言語もネイティブの先生によるダイレクトメソッドが売りで、駅前での直接対面と自宅からの大阪校とのオンラインがメインですが、韓国語に限り、ソウル校とのオンラインレッスンがあります。

 そんなある日ソウル校の先生と「焼き海苔」の話になりました。

「海苔は好きですか?」と聞かれたので、「韓国の海苔も日本の海苔も好きです。」と答えると、「えっどこが違うの」と聞かれたので、「韓国のは塩が付いてますが、日本のは塩が付いてません。」と答えました。

 その時気付いたのは、大阪の生活になじんだいつものような先生でなく、日本を知らないピュアな先生だという事でした。

 ここからコントのようなやり取りが始まりました。

「味がついてない海苔をどうやって食べるの」と聞かれたので、「醤油をつけて食べます。」と言ったら、「ああ、醤油をつけて食べるんだ。」と言いながら、まるでポテトチップを皿の醤油に漬けて食べるような仕草をしました。

 韓国では海苔はポテトチップのように食べるスナックなんだと気付いた私は、違う違うという仕草をして「日本では、ご飯と一緒に食べるんです。」と言ったら、「ああ、ご飯と一緒に食べるんだ。」と言いながら、海苔をポテトチップのようにつまんで皿の醤油につけて、そのまま口に入れてから、あらためてご飯を食べる仕草をしたのです。

 そこで「海苔を醤油につけて、ご飯に乗せて食べるんです。」と言ったら、不思議な顔をしながらもやっと理解してくれました。

 これぞ異文化コミュニケーション。楽しいひとときでした。

ミネルヴァの梟がいま飛び立つ