朝のルーティン。それはアイロンがけから始まった。
2022年5月4日
私が新卒まもない頃は、毎朝ワイシャツとスーツにアイロンがけして出勤していました。慣れてくると手際良く数分で仕上がるものです。買ったばかりのスチームアイロンも心強い相棒になりました。
その頃はポリエステルが混ざったシャツでさえ結構な洗濯ジワがでるし、一日使ったズボンは股から膝の裏までたくさんのヒダがつくので、とても恥ずかしくてそのまま出かけられませんでしたので、すすぎ水に洗濯糊を少し混ぜて部屋干ししたシャツとズボンにアイロンがけするのが毎朝のルーティンでした。
やがて世の中に形状記憶という強い味方が現れ、まずワイシャツに、ついにはスーツにも施されるようになり、ヒートポンプ式のドラム全自動洗濯機も進化したこんにち、私は、2つの事をするだけとなりました。
洗濯機にワイシャツ4枚を放り込んでシワ抑えモードのスイッチを押す。クリップハンガーにズボンの裾を挟んで吊るす。これを毎朝着るだけです。
しかし今思い返すとあのルーティンは、これから始まる一日のための精神統一、すなわち書道の前の墨をする動作と同じだったのかも知れません。