アクティブ多言語教育文化芸術歴史

①多言語レッスンは異文化コミュニケーションです。(採点)

私は並行して7言語のレッスンを受けるようになって久しいのですが、それぞれの言葉の中から、日本とは違う文化を知ってビックリすることがよくあります。そんな体験を小出しにお話しして行きます。さて、その第一弾。

 「採点で、◯✖️つけるのは日本だけだって知ってましたか?」

 私は高校の教員なので、毎学期、少なくとも2度のペーパーテストの問題作成と採点が待っています。大体75問程度の出題をするのですが、多いときには1学年だけでも5クラスと言う時もあります。35人だとしても175枚。

 そんな時に、各言語のネイティブの先生が会話の練習がてら、作成に何時間かかるのかと質問し、続いて英語で言うと「マークなのかコレクトなのか」、言いかえれば「マルバツ問題でのチェックなのか記述解答のチェックなのか」と質問します。そこで私は「ミックス」と答えるのです。

 ある時、気付いたのです。通常外国では、◯(マル)をつけません。✖️(バツ)だけつけるのです。もしあったとしても、どちらかと言えば日本はその逆ですよね。

 聞いてみたところ、さらに中国では間違ったところを、◯で囲むのだそうです。

 しかも、100点満点ではなく、20点満点とか40点満点などの、我々にとっては中途半端な合計点というからまたビックリです。

 またドイツでは正誤問題のとき、正しいところに「バツ」をつけるのです。これは正しくはX(エックス)なのですが、通常の「レ点(✔︎)」の代用として一般的なのだそうで、ドイツ語の練習問題のときに慌てます。

 どうやらその国ならではの縁起担ぎも関わっているとかないとか。「ところ変われば」ということを実感しますね。

ミネルヴァの梟がいま飛び立つ